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統計解析、機械学習について学習したことをまとめていきます

【統計検定準一級】統計学実践ワークブックの問題をゆるゆると解く#4

【概要】

  • 統計検定準一級対応 統計学実践ワークブックの問題を解いていくシリーズ
  • 第4回は2章「確率分布と母関数」の残りの2問

【目次】


はじめに

本シリーズでは、いろいろあってリハビリも兼ねて統計学実践ワークブックの問題を解いていきます。 統計検定を受けるかどうかは置いておいて。

今回は2章「確率分布と母関数」の例題から2問いきます。

なお、問題の全文などは著作権の問題があるかと思って掲載してないです。わかりにくくてすまんですが、自分用なので。

心優しい方、間違いに気付いたら優しく教えてください。

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問2.2

問題設定

幾何分布に従う確率変数Xがある。

\displaystyle{
  x \sim p(x) = \theta(1 - \theta)^{x}
}

xは非負の整数。

Xの確率母関数G(s)

確率母関数はその定義に従って、 E\left[ s^X \right] を求めます。

Xは0以上で上限なしの離散確率変数なので、0から無限までの総和になります。以下のメモのように s (1-\theta)=rと置くと基本的な等比数列になることがわかります。

こうなれば、等比数列の無限和の公式に当てはめることもできるようですが、私は数列が苦手で公式を全く覚えていません。

ということで、手書きメモにあるように、nまでの和を S_nとし、 S_nを導出しています。あとはn \rightarrow \infty とすれば無限和を導出することができます(収束するなら)。

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G(s)を利用して期待値と分散を求める

続いて、期待値と分散を導出します。 確率母関数を使った期待値と分散の表現は以下のメモの通りになります。

f:id:hippy-hikky:20210426212035p:plain

ということで、これに当てはめていけばOKです。

f:id:hippy-hikky:20210426212124p:plain

ちなみに、母関数G(s)が収束するには、条件がありました。今回は、\thetaは確率を意味するパラメータなので、この条件が満たされることがわかります。

問2.3

問題設定

2.3も2.2と同様に母関数の導出と、母関数を使って期待値と分散を求めます。2.2は離散変数を扱いましたが、ここでは連続変数を扱います。

確率密度関数f(x)として以下の指数分布を考えます。X \ge 0です。

\displaystyle{
  p(x) = \lambda \exp\left\{ -\lambda x \right\}
}

(1) モーメント母関数m(\theta)

モーメント母関数m(\theta)は次の式の通りで定義されます。

 m(\theta) = E\left[ \exp\left\{ \theta X \right\} \right]

この式に従って計算をすすめるだけです。

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(2) m(\theta)を利用してきた位置と分散を求める

モーメント母関数m(\theta)を使って、期待値と分散を表現すると以下のようになります。

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ということでm(\theta)の1階微分と2階微分を導出して当てはめていけばよいです。

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参考資料

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