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統計解析、機械学習について学習したことをまとめていきます

【統計検定準一級】統計学実践ワークブックの問題をゆるゆると解く#6

【概要】

  • 統計検定準一級対応 統計学実践ワークブックの問題を解いていくシリーズ
  • 第6回は4章「変数変換」から1問

【目次】


はじめに

本シリーズでは、いろいろあってリハビリも兼ねて統計学実践ワークブックの問題を解いていきます。 統計検定を受けるかどうかは置いておいて。

今回は4章「変数変換」から1問。ちょっと計算が大変で時間がかかってしまいました。ちなみに、今回の範囲は対象テキストだけでは理解が難しかったので、参考文献[2]などを合わせて参考にしました。

なお、問題の全文などは著作権の問題があるかと思って掲載してないです。わかりにくくてすまんですが、自分用なので。

心優しい方、間違いに気付いたら優しく教えてください。

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問4.1

問題設定

対数正規分布の期待値、分散、確率密度関数を導出せよという問題。

f:id:hippy-hikky:20210428182327p:plain

正規分布に従う確率変数Xに指数関数をかけて変換したものをYという確率変数にすることで、対数正規分布が得られます。ということで、変数変換を使って導出していこうというのが問題の趣旨になります。

(1) 期待値E[Y]を求める

Y=\exp\{X\}なので、\exp\{X\}の期待値を考えます。以下のように愚直に計算していけばもとまります。

f:id:hippy-hikky:20210428183013p:plain

計算していくと2次形式のような構成が見えるので、平方完成します。

続きはこっち。

f:id:hippy-hikky:20210428183024p:plain

整理するとガウス積分が使える構成が現れます。

テキストの解説にあるように、ここでモーメント母関数E[ \exp\{t X\} ]を考えると、分散の計算が楽になったんですが、この時点では気付いてませんでした。

(2) 分散V[Y]を求める

分散V[Y]は期待値を使って計算することができます。


\begin{align}
 V[Y] = E[Y^2] - (E[Y])^2
\end{align}

E[Y]は先に求めているので、E[Y^2]を導出します。

Y^2=(\exp{X})^2=\exp{2X}となるので、これを使って(1)と同様に計算していきます。

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手順は(1)と同じなので難しくはないですね。ここで、モーメント母関数を求めていれば、E[Y^2]の導出で手抜きができたわけです。

(3) 密度関数を求める

密度関数については、変数変換による密度関数の変化を使えば良いので、計算すると以下の通りになります。

f:id:hippy-hikky:20210428184236p:plain

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参考資料

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